1997 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用デジタルX線画像診断システムによる齲蝕の定量診断指標の研究
Project/Area Number |
09771570
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
塙 茂生 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00271114)
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Keywords | digital x-ray imaging system / intraoral radiography / diagnosis / quantitative analysis |
Research Abstract |
研究の進行状況および途中結果を以下に列記します。齲蝕ファントムの作製、歯科用デジタルX線画像診断システム(DDIS)による画像の採取・記録はすでに終了し、得られた画像を画像解析装置(本科研費による設備備品として購入)において、濃度補正処理および濃度分析による齲蝕境界領域の画像学的特徴をグラフ化までほぼ完成しつつある。その結果を抜去歯から研摩標本を作製し、光学顕微鏡の像をフィルムで撮影し、フイルムスキャナにより取り込まれた画像で齲蝕範囲を決める前の、標本作製において歯牙の断面部の決定および画像(写真)撮影の段階である。ここまでの結果をまとめます。1.齲蝕歯牙の植立は、隣接歯の接点間を結ぶ線上に齲蝕最大断面部分を配列した。これは、後に歯牙断面の研摩標本の作製時に、X線画像に相応する断面を容易に作製成するようにするためである。2.X線撮影こおいて軟組織による散乱線の影響を考慮して、齲蝕ファントムおよびCCDの前面に厚さの異なるアクリル板を置いて、バックグラウンドの濃度か人撮影とほぼ同濃度になるようにした。3.当科のX線発生装置の管電・圧・管電流を変えて、画像を採取した。4.撮影条件の異なる各画像において、X線透過像として描出される領域と周囲との間の濃度コントラストが最大になるように、数種類の濃度補正曲線を設定して濃度変化量より境界位置を決定した。今後、さらに研摩標本よりスキャナで取り込んだ画像から決定した齲蝕範囲と比較して、最適濃度補正曲線を採用して、濃度分析によるデジタル画像における齲蝕診断指標を決める。
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