1998 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロキャリアー培養法による歯根膜細胞の大量培養とその応用
Project/Area Number |
09771601
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮 豊 東北大学, 歯学部, 助手 (10261520)
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Keywords | マイクロキャリアー / 歯根膜細胞 / 培養 |
Research Abstract |
予備実験として、マイクロキャリアー5mg/ml、歯根膜由来線維芽細胞1×10^5個/mlの条件で静地培養し、時間経過による線維芽細胞のマイクロキャリアーへの付着数を検索した。培養開始6時間までは、時間経過にともなって付着数は増加したが、その後は減少し、dish上への付着が増加した。 次に以下の実験を行った。すなわち、歯根膜由来線維芽細胞の密度を5×10^4個/mlと1×10^5個/mlの2条件にし、スピナーフラスコにマイクロキャリアー3mg/mlとともに入れ、培養した。培養開始後60分毎に1分間30rpmで攪拌し、6時間以降連続攪拌しながら培養した。その結果、1×10^5個/mlの条件でマイクロキャリアーに歯根膜由来線維芽細胞の付着が認められ、ここにマイクロキャリアー培養法による歯根膜細胞の培養が確立された。 しかし、攪拌時に浮遊しているマイクロキャリアーと、スピナーフラスコ底に沈降しているマイクロキャリアーが存在し、このどちらに細胞が付着しているのかは確認していない。また、浮遊、沈降どちらのマイクロキャリアーとも数個あるいは数十個で一塊となっている像が観察され、マイクロキャリアー同士が会合している像や、細胞付着により細胞が架橋させている像が認められた。今後はこのような現象を極力少なくするために、そしてマイクロキャリアー培養による歯根膜細胞の収量効率をできる限り高めるために、攪拌速度、特に培養初期における攪拌速度、攪拌の間隔、時間などについての検索を行う予定である。
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Research Products
(2 results)