1998 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼運動における咬頭嵌合位付近の運動方向と筋活動との相関性に関する研究
Project/Area Number |
09771730
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
吉野 正浩 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20277916)
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Keywords | 咬頭傾斜 / 積分値 / 運動方向 / 咬筋 / 側頭筋 / SGG / ASIII / 咀嚼運動 / 筋活動 |
Research Abstract |
補綴臨床において、補綴装置に付与されるは咬頭傾斜は、その相違により咀嚼運動を変化させ、それに伴う筋活動にも影響を及ぼすことが考える。このようなことから、本研究の目的は、歯牙の咬頭傾斜の影響を受けやすい咬頭嵌合位付近の運動方向とその筋活動の相関性について調べた。被験者は、Angle classI、矯正の既往がない、第三大臼歯以外の欠損がない、咬頭を被覆する修復物なく、著明な歯列不正がない50名を選出した。計測方法は、ガム咀嚼時の切歯点の運動をSGG/ASIII(カノープス社製)により記録し、咬筋、側頭筋の筋活動電位(EMG)をポリグラフ(日本電気三栄社製)を用い双極表面電極により導出した。分析方法は、EMG-SGG解析プログラム(前年度開発)を用い、咀嚼運動経路上の咬頭嵌合位(ICP)から2mm、2mmから4mmの各区間における回帰直線で表わした運動方向とその時の閉口相のEMG積分値を算出した。そして、各基準平面(前頭面、矢状面)における運動方向の角度と筋活動の積分値との相関性について調べた。 その結果、前頭面では、8項目中5項目に、相関性が認められた。また、矢状面においても、8項目中2項目に相関性が認められた。このことは、運動方向の相違が、咀嚼筋にある一定の変化をもたらすものであり、咬合因子の一つである咬頭傾斜の決定に機能的な意義を与えるものと考える。
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Research Products
(1 results)