1997 Fiscal Year Annual Research Report
難治性口腔粘膜疾患と環境汚染物質(病因および発癌性に関する研究)
Project/Area Number |
09771766
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
川崎 五郎 長崎大学, 歯学部付属病院, 講師 (60195071)
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Keywords | 有機塩素化合物 / PCB / 難治性口腔粘膜疾患 / 発癌 |
Research Abstract |
ddyマウスに有機塩素化合物であるPCBをはじめとする物質をコーンオイルに溶解し、腹腔投与した。投与後1日,4日,1週,2週,3週,4週,8週,16週,にネンブタール麻酔にてと殺した。電顕用資料作製のために灌流固定を行ない、舌、歯肉、顎下腺、耳下腺を摘出した。光顕用には、マウスと殺後同様に組織を摘出した。光顕観察は、HE染色を施し、各組織に投与後1週目に空胞変性を認めた。電顕観察は、酢酸ウラン、クエン酸鉛による二重染色を施し、観察した.各組織とも投与後1週目に強い変化が認められた.変化としては、核濃縮細胞質内空胞様変性が主に認められた.2週目,3週目にも変化は認められたが経時的に変化は弱くなっていった。HE染色標本の連続切片を用いて、LSAB法による免疫組織化学的染色を行った。抗体としては、cathepsinD,B,HL,PCNA,ki-67,p53,c-erbB,EGFリセプター,TGF-βリセプターのモノクロナール抗体およびボノクロナール抗体を用いた.有機塩素化合物投与群は対照群と比較して、CathepsiaD,Ki-67,p53,c-erbB,TGF-βリセプターの発現が強く認められた.同様に、HE染色標本の連続切片を用いて光顕によるin sitn hibridizationをTGF-β、EGFについて検討したが、投与群と対照群に差はみられなかった。
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