1997 Fiscal Year Annual Research Report
放射線照射とIFN-γ局所投与におけるCTL感受性の変化
Project/Area Number |
09771801
|
Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
桜井 裕一郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (00288078)
|
Keywords | IFN-γ / 放射線療法 / MHC class I |
Research Abstract |
1.扁平上皮癌由来の同系腫瘍細胞であるNR-S1細胞をC3H/He(H-2K),5週齢の雌性マウス背部皮下に1×10^6個移植し,腫瘍が完全に生着することを確認した. 2.腫瘍が6mm以上になり完全に生着したことを確認した後、腫瘍移植マウスに対し以下の処置を各群10匹ずつ行った. (1)未処置群 (2)放射線照射:腫瘍局所に放射線照射(5,10Gy). (3)IFN-γ投与:液状マウスIFN-γを腫瘍周囲に局所投与(100,500,1000,2500unit). (4)放射線照射とIFN-γ投与の併用:放射線照射後IFN-γを腫瘍周囲に局所投与. その結果, 1)生存日数の延長については各群において有意な差は認めていない. 2)放射線照射群,併用群で腫瘍の増殖抑制を認めている. 3)フローサイトメーターを用いて測定した移植腫瘍細胞上のMHC class I抗原量は,全ての群においてコントロール群より発現の増加を認めている. しかし,これらの反応はdose dependentでないため,今後さらに放射線照射量とIFN-γ投与量,およびそれらの照射法と投与法を再検討する. さらにCTLの誘導,治療と結果,CTLの表面抗原を解析し,抗腫瘍効果が得られたならばそのメカニズムの解析も行う予定である. それらの結果からCTL療法における放射線照射とIFN-γ投与の有効性を比較検討する.
|