1998 Fiscal Year Annual Research Report
健康成人における涙液、唾液への単純ヘルペスウイルス(HSV)の排出に関する研究
Project/Area Number |
09771814
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
沖永 繁章 久留米大学, 医学部, 助手 (00281543)
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス1型 / 唾液 / 涙液 / 再活性化 |
Research Abstract |
単純ヘルペスウイルス1型(以下HSV-1と略す)の再活性化に民族差があるかどうかを知る目的で,本邦の健康成人10人を対象に涙液および唾液から6ヶ月間,HSV-1の分離を行なうと同時に,PCR法を用いて生検体(唾液871検体,涙液1742検体)を検索し比較を行なった. その結果,唾液,涙液がウイルス分離されたのは5例で,唾液4例,涙液1例で,検体数は5検体,すなわち各例とも1日のみの排出で,陽性検体率は唾液0.45%,涙液0.05%と極めて低かった.これは欧米人での分離結果と比較すると極めて低く,HSV-1の再活性化に格差があることが示唆された.しかし,PCR法では陽性検体を含め,いずれからも確認出来なかった.これは検体の保存法に問題があったのではないかと考えている.
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