1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771816
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
木原 俊之 久留米大学, 医学部, 助手 (60291829)
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Keywords | 日帰り手術 / 口腔外科 |
Research Abstract |
Day Surgeryを導入するために予定入院手術症例についてDay Surgeryを想定した術前検査、術後の回復程度、術中、術後の合併症の有無帰宅の条件等について検討した。 対象は当科にて入院手術予定患者(4〜55歳)の男性4名、女性3名、計7名である。麻酔前投薬の投与は行わず、プロポフォールによる静脈内投与の後で経鼻的または経気管的に気管内挿管を行った。その後はプロポフォールの持続投与に局所麻酔を併用し麻酔を維持した。術後の回復、帰宅の可否について当科で作成したチェックリストにより評価を行った。 平均手術時間は88分、平均麻酔時間は142分であった。術中、術後を通じ特に重篤な合併症はなかった。帰室後180分後までには、全症例で歩行飲水可能な状態まで回復し、帰宅可能と考えられる諸条件を満たした。 以上の結果をもとに、術後帰宅を前提にDay Surgeryを4症例について行った。 患者は、手術の1週間前までに術前検査ならびに麻酔科診察を行った上で、手術当日の8時20分の当科外来を受診した。その後、手術部にて麻酔科医による診察を受け手術を行った。麻酔方法等は前年度研究をもとに行った。 対象となった症例は3〜46歳(平均24.5歳)の男性1名、女性3名、計4名である。手術術式は嚢胞摘出術3例、舌小帯伸展術1例で、手術時間は17〜52分(平均34分)、麻酔時間は76〜140分(平均95分)であった。術後、手術部回復室で回復を待ち、その後アメニテーセンターにて経過を観察した上で帰宅を許可した。帰宅時間は最も遅い症例で16時10分で、帰宅後を含め重篤な合併症はなかった。 術後1週間目に患者に対しDay Surgeryについてのアンケート調査を行い評価を行ったが特に問題となる意見はなかった。しかし、術前検査、麻酔科受診など患者にとっては思いの他、煩雑であることが分った。 口腔外科領域の手術でも、安全かつ快適にDay Surgeryを行うことが可能であると示唆された。
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Research Products
(1 results)