1997 Fiscal Year Annual Research Report
「表現運動」の授業に関する研究-創造的な学習過程とそれを促す教師活動に着目して-
Project/Area Number |
09780071
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
東原 芳美 広島大学, 学校教育学部, 講師 (40263660)
|
Keywords | 表現運動 / 模倣の運動 / 創造的な学習 / 教師の手立て / 発想・思考のひろがり / 運動のひろがり |
Research Abstract |
広島大学附属三原小学校では、ここ数年にわたって「自己実現としての創造性を育む初等教育とその研究」に取り組んできた。筆者は、「模倣の運動」、「表現運動」の授業について、担当教諭とともに検討している。今年度は、創造的な学習過程とそれを促す教師の活動を中心にして研究を行なった。研究に先立って、まず体育の授業をどう捉えるのか、あるいは体育における教師の活動(教授行動)をどう理解するのかという点について文献研究を行なった。そのうえで昨年度の「創造的な学習には、表現する題材から、主観的にイメージ思考や運動を広げ(拡散)、理論的に絞りこんでまとめる(収束)という過程があるのではないか。」という仮説の一部を授業場面と照らし合わせながら検証した。特に、教師が児童のイメージ思考や運動を広げるような活動をどのような手立てで行なっているのかという点を中心に探った。 授業実践の成果として次のようなことがわかった。(1)児童と表現(模倣)対象との出会わせ方 (2)教師の言葉かけ (3)児童間で運動の見せ合いをさせること 等の点から児童のイメージ思考や運動に広がりがみられた。実践の課題としては、(1)教師が児童の動きをどう受けとめ、発展させていくか (2)児童が動きを見せ合う際にどのような観点をもたせるか ということがあげられた。 一人ひとりの児童の学習状況については、自己評価による調査を行なう予定であったが、評価項目を検討中であるため今年度は実施できなかった。来年度は児童のイメージ思考や運動の収束過程における教師の活動に着目して研究をすすめていきたいと考えている。
|
Research Products
(1 results)