1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09780143
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤井 浩樹 広島大学, 教育学部, 助手 (30274038)
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Keywords | 理科教育史 / 化学教育 / ドイツ |
Research Abstract |
本研究は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのドイツにおいて、自然科学教育に関係した諸学会や教員組織の設立と活動、ならびに自然科学教育改革に果たしたそれらの団体の役割を明らかにし、これまでの研究成果(「19世紀後半における化学教育論の特質とその今日的意義」について明らかにした)と合わせて全体的に考察することで、ドイツにおける現代中等化学教育成立過程の研究を総括することを目的とする。 この研究目的に沿って、本年度は以下の項目について明確にした。 1. 19世紀後半から20世紀初頭にかけての自然科学教育の実態 1)教授・試験規定における自然科学教育 2)各種学校における自然科学教育の実態 2. 教育に関わる学術団体、教員組織の設立とその活動 1)改革集団の形成基盤 ティールシュとディールテルヴェーク 2)ドイツ古典文献学者・教員集会と数学・自然科学部会 3)全ドイツ教員連盟と数学・自然科学部会 4)ドイツ自然科学者・医師協会と自然科学教育部会 5)自然科学教育振興を図る上での問題点 3. 「数学・自然科学教育振興協会」の設立 1)設立の中心的人物 J.C.V.Hoffmann 2)設立の経緯 3)その活動 4)自然科学教育改革運動に果たした同協会の役割 なお、平成9年8月、ドイツのキ-ル大学自然科学教育研究所に出張し、本研究に関連するドイツの研究者(Prof.Dr.Gunter Lind,Dr.Wolfgang Graeber)より、研究計画についてのレビューを受けた。
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