1997 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物処分場浸出水及び排水・環境水中の有害元素の存在形態に関する研究
Project/Area Number |
09780511
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 規之 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (40196853)
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Keywords | 浸出水 / 排水 / ひ素 / イオン形態分析 / イオンクロマトグラフィー / ICP / MS / 有機ひ素化合物 |
Research Abstract |
本年度は、計画ではHPLC-ICP/MSによる元素の分析手法の検討,及び高分子・コロイド状物質へ結合形態の分画を組み合わせた形態分析手法について検討する予定であったが、実際にはHPLC-ICP/Mによるイオン形態分析手法を中心に検討を行った。以下に交付申請書記載の研究計画に基づいて報する。 1 イオン形態の分離条件の検討 ひ素のイオン形態分析を、主に陰イオン交換イオンクロマトグラフィーとICP/MSの結合分析よって行う手法の検討を行った。溶離液のステップ溶出を行うことで、広いpKa範囲を持つイオン化合物の一括形態分析が可能であること明らかにした。これを用いて、浸出水・下水試料等分析を行い、排水系試料特有のイオン形態を明らかにした。 (1)溶離液として、酢酸アンモニウム-炭酸ナトリウムのステップ溶出、またはレゾルシノール炭酸アンモニウムへのステップ溶出によって、AsBe+TMAO,亜ひ酸,DMAA,MMAA,ひ酸のぼ完全な分離が一般イオン分析カラムで可能となった。 (2)ステップ溶出により、ICP/MSフォーカスへの影響、インターフェース部への悪影響等が過去予想されていたが、本検討の溶離液系ではこれらの影響は無視できることがわかった。 (3)排水系の試料では、AsBe+TMAO成分が存在し、この成分を分離できる手法を用いることが要である。 2 高分子・コロイド状結合形態の分離条件の検討 3.濃縮方法の検討 課題1のイオン形態分離手法の検討が予想よりも困難であったため、本年度は課題2,3についは検討できなかった。次年度以降の課題として検討する予定である。
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