1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09780554
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
三浦 芳樹 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (90279240)
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Keywords | 血小板 / コラーゲン / 活性化 |
Research Abstract |
血小板膜タンパク質Glycoprotein VI(以下、GP-VIと略)は血小板膜上に存在する分子量62kDの糖タンパク質であり、血小板のコラーゲンによる活性化に重要なコラーゲン受容体と考えられている。精製には血小板膜タンパク質を界面活性剤で可溶化したのち、レクチンカラム、逆相系カラムを用いていた。昨年ヘビ毒Convulxin(以後Cvxと省略)とコラーゲンの3重螺旋構造のモチーフであるGly-Pro-HyPro(HyPro:ヒドロキシプロリン)の繰り返しを持つコラーゲン様ペプチド(CRP)がGP-VIと結合し血小板を活性化する事が報告された。そこでCRPを合成すると共にCrotalus durissus terrifficus粗毒よりCvxを精製し、affinityカラムを作成するとともにビオチン化Cvxを用いたGP-VIの検出について検討した。血小板タンパク質を非還元下でSDS-PAGEの後、ビオチン化Cvxを用いてリガンドブロッティングを行うと62Kdaのバントが特異的に認識された。また、GP-VIのCvx、CRP affinityカラムによる精製を試みた。CRPカラムからの溶出はCRPの変性を伴わなければならずカラムの再生に問題があったが、Cvxカラムは変性にも強く、再現性良くGP-VIを濃縮する事ができた。このGP-VI濃縮画分を逆相系HPLCにかけ分画の後、SDS-PAGEでGP-VIに相当するバンドを切り出した。ゲル中でトリプシン消化の後、HPLCでペプチドを分取しプロテインシーケンサーで現在、数種のアミノ酸配列を得ているが、得られた配列と一致するものはデータベース中には存在しなかった。
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