1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラット実験的頭部外傷によるアルツハイマー病モデルの作成
Project/Area Number |
09780710
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
星野 茂 日本医科大学, 医学部, 助手 (90271353)
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Keywords | アルツハイマー病 / 神経原線維変化 / タウタン白 / アミロイド / 頭部外傷 / ラット |
Research Abstract |
(方法)約400gSprague-Dawley系雄性ラットを用い、4%抱水クロラール0.9ml/kgの腹腔内投与による麻酔下にfluid percussionによる実験脳損傷を作成。外傷後2ケ月、4ケ月、6ケ月にラット(n=6)を4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、ミクロスライサ-にて大脳尾状核より延髄まで連続切変を作成した。これらをGallyas,methenamine silver,抗tau(Tau2,Sigma,1:100),抗PHF-tau(AT8,Innogenetics,1:100),抗Aβ(Behringer,1:10)の各染色を行なった。Gallyas染色の一部は1%osmium固定しEpon包埋。Ultrathin section作成しuranyl acetateとlead citrateで二重染色した。 (結果)一般染色では、外傷側大脳皮質の萎縮、外傷側海馬CA2-4錐体細胞の減少、外傷側大脳皮質の神経細胞の減少を認めた。外傷後2-6ケ月で、Gallyas,methe-namine silver,抗tau,抗PHF-tau染色で、右大脳皮質、右海馬に神経原線維変化と思われる所見が得られた。また、抗PHF-tau,抗Aβ抗体による免疫染色で、外傷6カ月後に多数の神経細胞に陽性所見が得られた。Gallyas電顕では、神経原線維変化とneuropil threadの細胞内にamorphos materialが見られ、この内部には多数のsliver particlesとshort microfibrilsを含んでいた。しかし明かなPHFは認められなかった。 (結論)同モデルは、神経原線維変化の機序を研究するうえで、有用なモデルと考えられる。
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