1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09832001
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野崎 修一 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 教授 (90114777)
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Keywords | 咀嚼リズム / 中脳網様体 / 視床下部外側野 / 不確体 / HRP |
Research Abstract |
【目的】 動物は通常、空腹にともなって食欲が起こり、これが動機となって摂食行動に駆り立てられるが、やがて満腹して行動はやむ。これら一連の行動は視床下部にある中枢によって調節されている。徐脳ラットで内包、視床下部およびそれ以下の脳幹があれば餌や水を口にいれることにより、摂食または摂水反射が起こる。徐脳後視床下部と中脳上部を切断して視床下部の支配を断つと、この反射も消失し、全く摂食が起こらなくなる。適切な摂食行動は、視床下部と空腹感を認知する皮質連合野からなる認知系および視床下部と運動を発現する錐体路および錐体外路系からなる運動系によって達成される。そこで今回は、胃粘膜機械受容器の刺激および血糖値の変動が大脳皮質咀嚼野刺激によって誘発される咀嚼リズムにどのような効果を及ぼすかを検証した。 【方法】 ケタラール麻酔をした450g前後のモルモットを用いた。大脳皮質咀嚼野刺激にはタングステン電極を用いた。胃粘膜の機械刺激は食道より挿入されたゴム球に温水を注入することで、また血糖値はインシュリンまたは糖の静脈内投与により制御された。 【結果および結論】 胃内圧および血糖値の低下により大脳皮質刺激閾値の低下および誘発された咀嚼リズム周期の短縮が見られた。以上のことから、LHAや不確体からの興奮性入力が咀嚼リズム発生器に関与することが示唆された。 (緒言)巨大細胞網様核吻側部(GCo)へのHRP注入によって逆行性に標識されたニューロンは傍巨大細胞網様核背側部(dPGC)、外側小細胞性網様体背側部および中脳網様体(MRF)に見出された。このことは、これらの領域のニューロンがそれぞれGCoに直接投射している可能性を示している。そこで今回、中脳網様体ニューロンへの入出力様式を解析した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kawai K. , Nozaki S.: "Role of the mesencephalic reticular formation and the hypothalamusu involved in the masticatory rhythmical jaw movements induction in the gunea pig." Japan Journal of Physiology. 47 : suppl2. s193- (1997)
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[Publications] Nozaki S.: "Pathways to the central masticatory rhythm generator of intraoral mechanosensory inputs responsible for induction of rhythmical jaw movements in guinea pigs." Japan Journal of Physiology. 48 : suppl. s152- (1998)