1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875096
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
有本 匡男 長岡工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (20042757)
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Keywords | 人体 / 赤外線 / 意思伝達 |
Research Abstract |
1年目に構成した検出器を改良した。焦電型赤外線素子に5μmロングパスフィルタおよびフレネルレンズを付け高感度な人体赤外線検出器を構成することができた。分光感度の異なる窓材を組み合わせることで測定波長の帯域を変化させ、その特性を検討したが、顕著な差異はまだ得られていない。この点はさらに検討する必要がある。被験者3名の特性(個体の基本特性、時系列変動、個体間の差異)を測定した。出力はコンピュータで処理して、基礎データを蓄積した。 新しい知見を得る目的で、得られた波形の統計特性および周波数分析を行った。統計特性はいくつかの言葉に対して顔面の温度と人体波の平均値、標準偏差、モードとの関係を散布図とヒストグラム(分布状態)にまとめた。また、高速フーリエ変換を用いて人体波の周波数スペクトルを求めた。統計的分析は大局的な対応を表現しており、周波数特性には特定の周波数に特徴が見られた。解析結果はばらつきが多く、明確な対応はまだ得られていない。いくつかの解析結果を組み合わせて対応を考える必要がある。さらに多くのデータを得て、検討を加える必要がある。 検出器の出力は人体温度を反映した赤外線および人体の挙動に関する総合の情報を提供する。これまでの実験と解析を通して、人体波には変化の激しい成分と比較的安定した成分の2つの成分があることがわかった。比較的安定した成分は人体の温度変化に関する情報を表現し、変化の激しい成分は挙動に関する情報を表現しており、この2成分を解析することによって新しい知見が得られると思われる。
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Research Products
(1 results)