1997 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮成長因子(VEGF)を併用した虚血心筋再灌流の研究
Project/Area Number |
09877253
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
椎谷 紀彦 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (00250449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤 洋文 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (30292006)
松崎 賢司 北海道大学, 医学部附属病院, 医員
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Keywords | 心筋虚血 / アポトーシス / 血管新生 / TMLR / VEGF |
Research Abstract |
1)New Zealand White rabbitを用い、左前側方開胸にて左冠動脈前下行枝を結紮した急性心筋虚血モデルを作成した。1-2週の生存が可能であった。 2)GF投与法について、予備実験として冠動脈内投与、心筋内投与を、本モデルにおける色素注入により検討した。冠動脈内投与は可能であったが、本モデルではその注入が不確実であることにより不適当と判断した。心筋内投与は、その広がりが限局しているため少量・多数の注入を要すること、本モデルでは注入時に不整脈等により血行動態が悪化することから断念した。以上の成績より、GF導入は全身投与を用いることとした。 3)TMLRの実験モデルとしてのウサギモデルの可能性を検討した(進行中)。CO2レーザーの心電図非同期出力を用い、種々の直径のtransmyocardial channelを作成した。前下行枝領域の虚血領域に、3-5mm間隔で4-6個のchannnel作成が可能であるが、至適channnel直径と出力に関してはレーザー機器の限界もあり、更なる検討を継続中である。 4)GF左房内投与による梗塞縮小効果について、作成したウサギ心筋虚血モデルにより検討した(進行中)。考えられる作用機序としては、急性実験であるため側副血流の増加よりapoptosisの抑制の方が重要ではないかと考え、現在虚血後4.5時間のinfarct area/area at riskとapoptosisについて検討中である。GFとしては、VEGFよりもapoptosisの抑制が期待できると思われる他のものを検討中である。
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