1997 Fiscal Year Annual Research Report
神経と免疫応答に関する研究ーリンパ節内神経線維の免疫応答における役割-
Project/Area Number |
09877347
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
福山 宏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60037546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉沢 浩毅 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40225090)
中西 英子 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (50227831)
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Keywords | リンパ節 / ラット / 下顎リンパ節 / 神経組織 / 超微構造 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
Wistar系ラット顎下リンパ節を用いて,リンパ節における神経分布についての検索をまず行った. 1.成熟ラットにおける観察 8-10週齢ラット下顎のリンパ節(Superficial cervical lymph nodes)は,左右の大唾液腺腺門近くに片側大小3-4個近接して間接される.いずれも二次小節胚中心であった.これらのリンパ節は,結合組織により緩く固定されていて,その結合組織に神経,血管,リンパ管などが分布している.神経線維は神経染色陽性,免疫組織染色一抗NFPおよび抗S-100蛋白共に陽性で,血管周囲や門部から髄質にかけての輸出管周囲結合組織に明瞭に認められた.またリンパ節は周囲を被膜で覆われていて,その被膜中にも細い神経束が認められた.(神経染色陽性,免疫組織染色一抗NFPおよび抗S-100蛋白共に陽性) リンパ節の門部から髄質部に分布する神経線維の微細構造は,リンパ節の横断面を用いて観察した.門部の横断面において観察された最大の神経束は,6本の有髄線維と,数本の無髄線維のみからなる2つの小区間からなるものであった.このほかの神経束は,有髄線維1-3本の他に無髄線維からなっていた.この無髄線維のみの小区間は多様で,十数本の大小さまざまな径からなるものや,数本の無髄線維のものなどがあった.これらの神経線維の機能的な面についてはまだ確認していない. 2.リンパ節の神経の成長発育について」 胎生14,16,18日目および生後1カ月までの標本製作を終了していて,現在神経染色や神経組織関連の抗体(抗NFP,抗NSE,抗S-100蛋白に加えて神経の成長発育関連に関わるGAP43など)による免疫組織化学を行っている.
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