1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09877359
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中村 亮 徳島大学, 歯学部, 教授 (30034169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 順子 徳島大学, 歯学部, 教務員 (10170945)
田部 慎一 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40284301)
三木 修 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30284300)
日野出 大輔 徳島大学, 歯学部, 助教授 (70189801)
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Keywords | 分子シャペロン / 歯周病原細菌 / 生物活性 / 精製 / 特異抗体 / ヒト歯肉線維芽細胞 / 免疫沈降反応 / 病原因子 |
Research Abstract |
本研究では、菌体の超音波破砕抽出液よりATP-agaroseを用いたアフィニティークロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーを利用したゲル濾過にて、生物活性を保持した分子シャベロンを精製した。病原因子としての直接的な作用を観察するため、P.gingivalis Dnak様,A.actinomycetemcomitans GroEL様,C.rectus GroEL様の精製蛋白質(0.6μg)を96穴のディッシュにコンフルエントになるまで培養したヒト歯肉線維芽細胞と24時間インキュベーションしたところ、P.g.DnaK様蛋白質を作用させた細胞の球状化が認められた。また、A.a.GroEL様蛋白質においても5倍の濃度で球状化が確認された。これらは直接的に細胞障害を引き起こしたものと考えられる。 また、特異抗体を用いて免疫沈降反応によるシャペロン分子機能の検索を行った。4℃の条件下でA.a.菌体の超音波破砕抽出液に特異抗体を加えて反応させた後、Hi-Trap ProteinG担体によりIgG抗体をトラップし、共沈降してくる蛋白質をSDS-PAGEにより観察した。非免疫抗体サンプルと比較して抗A.a.GroEL抗体サンプルでは64kDa付近及び27kDa付近に蛋白バンドが観察された。この64kDa蛋白質は抗ヒトHSP60抗体と反応したことからGroEL様蛋白質であることが推測された。しかし27kDaはこの抗体に反応せず、シャペロン機能により生成されていた蛋白質であることが予想された。現在この蛋白質の同定を行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 日野出大輔、他5名: "Porphyromonas gingivalisの熱ショック蛋白質" 口腔衛生学会雑誌. 47. 412-413 (1997)
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[Publications] Hinode,Daisuke et al.: "Cross-reactivity of Specific antibodies directed to heat shock proteins from periodontopathogenic bacteria and of human origin" Oral Microbiol.Immunol.13. 55-58 (1998)