1997 Fiscal Year Annual Research Report
主要組織適合性抗原からみた顎関節症の免疫遺伝学的素因の研究
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09877376
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山下 敦 岡山大学, 歯学部, 教授 (00066995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪木 拓男 岡山大学, 歯学部付属病院, 講師 (00225195)
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Keywords | 主要組織適合性抗原 / 顎関節症 / 遺伝的素因 |
Research Abstract |
顎関節症の発症における遺伝子的素因は,顎関節内障患者の家族歴からこの可能性が推測されているのみ(Tallentsら,1996)で,全く推測の域を出ていない.また,広義の顎関節症すなわち顎顔面慢性疼痛疾患のひとつである片頭痛においても,遺伝性のあるサブグループが同定されているこのような経緯から,申請者ら(1996)も,顎関節疾患や顎顔面慢性疼痛疾患において遺伝的素因が関与しているかどうかを明らかにするため,双生児法により疫学的解析を行った.その結果,一卵性の方が二卵性双生児よりも顎関節症状発現一致度が高く,特に顎関節の疼痛について遺伝的素因の関与が強く示唆された.一方,慢性関節リウマチの発症に遺伝的要因が大きく関与していることはよく知られており(Silmanら,1993),主要組織適合性抗原(MHC)がその大きな役割を演じていることが明らかとなっている.本申請は,前述の双生児研究に引き続き,顎関節症に関連する遺伝的素因をヒトMHCすなわちHLAのタイプから免疫遺伝子学的に解明しようした. その結果、1)変形性顎関節症群12名:重度の顎関節の変形を伴うもの、2)顎関節リウマチ群2名:慢性関節リウマチが顎関節にも波及したものの2群に分けて継続して末梢血採取を行っている。現在のところ、サンプル数が少ないこともあり、はっきりした傾向は明言できないが、顎関節リウマチ群は、従来遺伝的なリスクが高いと報告された遺伝形質を持っていたが、変形性顎関節症の場合にはその傾向は曖昧であった。
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