1997 Fiscal Year Annual Research Report
生体内増幅アンチセンスRNAを用いる脳機能解析法の開発
Project/Area Number |
09878176
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安原 治 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助手 (80239772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 宏 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (40079736)
遠山 育夫 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助教授 (20207533)
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Keywords | アンチセンスRNA / RNAポリメラーゼ / 脳機能解析法 / バゾブレッシン / T7プロモーター / ホスホロチオエ-トオリゴ / ポリチミジン・オリゴヌクレオテド / CRNA増幅法 |
Research Abstract |
本研究の目的は生体の脳内局所においてアンチセンスRNAを増幅させることにより、その脳局所機能を一時的に停止させ、当該脳領域の機能解析を実現することにある。 この目的の達成のために、平成9年度は下記の基礎実験を行った。 1)溶液中でのRNAポリメラーゼ増幅反応(in vitro RNA polymerase reaction):ラットの脳からRNAを抽出し、これとT7プロモーター配列をアダプターに持つポリチミジン・オリゴヌクレオチドを用いてRNAポリメラーゼ反応を行い、cRNAの増幅を確認した。さらにバゾプレッシン特異的配列に対して同様の実験を行い、バゾプレッシン特異的cRNAの増幅を確認した。 2)固定切片上でのRNAポリメラーゼ増幅反応(in situ RNA polymcrase reaction):ラット脳を潅流固定し、固定切片上でバゾプレッシン特異的cRNAの増幅を試みた。増幅cRNAの検出にはビオチン標識センスプローブを用いた。現在、各段階の反応条件を検討中である。 3)アンチセンス・オリゴヌクレオチドの脳内投与法の検討:バゾプレッシンcRNA配列の4カ所について、T7プロモーター配列をアダプターに持つホスホロチオエ-ト・アンチセンスオリゴを作製した。これをラットの脳室内に投与し尿量の変化を検討した。この検討により、一つの有望な配列を確認した。現在、この配列を用いて、酵素、基質の投与量と投与法を検討中である。
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