2009 Fiscal Year Annual Research Report
癌疾患シグナルを標的とした生物活性海洋天然物の探索
Project/Area Number |
09F09042
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石橋 正己 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABDELFATTAH Mohamed S.H. 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 天然物 / 低分子化合物 / 創薬 / スクリーニング / シグナル伝達 / アッセイ / 癌 / 植物 |
Research Abstract |
本研究では,生物活性天然物の探索研究の一環として,以下に示すように当研究室独自の放線菌菌株ライブラリーの構築を行っている.土壌放線菌のみならず海洋性放線菌の菌株も対象とする.また,構築した菌株ライブラリーの中から,新規天然物の探索を行っている. 1.放線菌株ライブラリーの構築:まず,千葉県九十九里海岸を始めとする地域において土壌,海水ならびに海砂の採取を行った.採取したサンプルから,SDS消毒,放線菌の発芽誘導を行った後,HV培地を始めとする放線菌分離用培地上でコロニーを形成させることにより,放線菌株の分離を行った. 2.スクリーニング:1菌株での純培養が可能となった菌株に対して,2mLスケールでの小スケール培養を行い,培養液をエタノール抽出することにより,スクリーニングサンプルを調製した.得られたエキスに対して,当研究室に保有するトレイル,Wntシグナルなどシグナル伝達分子を標的としたスクリーニング試験を行った.一方,今回はとくに,薄層クロマトグラフィーを用いたケミカルスクリーニングについても詳細に実験を行い,興味深い化学成分の存在が期待される複数の菌株を選別した. 3.新規天然物の単離:選別した菌株の一つStreptomyces sp.IFM11204株について拡大スケールでの培養を行い,その培地抽出物を各種クロマトグラフィーによって分画精製を行った結果,3種の化合物を単離した.各種機器分析に基づく構造解析によりこの3種はフェナジン二量体骨格を含む興味深い構造をもつ新規化合物であることが判明した.
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Research Products
(8 results)