2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造に基づく多機能センサアレイの創成とハイスループットバイオ分子解析への展開
Project/Area Number |
09F09067
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
民谷 栄一 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HA Hiep Minh 大阪大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | LSPR / 干渉 / ラベルフリー / バイオチップ |
Research Abstract |
申請者の有する技術である金キャップナノ微粒子構造型LSPRバイオセンサーの利点として、非標識(ラベルフリー)に抗原抗体反応やDNAハイブリダイゼーション検出が可能であり、簡易な光学システムのみで気・液中共に明瞭な吸収スペクトルを示し、またその構造体はバラエティーに富んだフォーマット上に作製が可能である。本研究では、この利点を活かし、高機能型光学センサーアレイプラットフォームの構築、つまり、ナノ構造表面、マイクロ流体システムを集積した高機能型光学バイオセンサーアレイのプラットフォームの構築を検討した。具体的には、局在プラズモン共鳴(localized surface plasmon resonance, LSPR)技術を活用し、高感度・多機能フォトニックデバイスの検討のため、次の3点、(a)LSPR感度の向上手法の調査、(b)多機能計測の可能性、(c)多検体測定に向けた高感度LSPRチップのMEMSアレイ化の構築、について検討した。 その結果、1年間の研究機関において、以下の光学ナノバイオセンサーの開発に成功した。(A)PCR増幅のラベルフリーなリアルタイム光学検出のためのナノ構造バイオチップを構築し、迅速なオンチップリアルタイム光学測定により、迅速な目的DNAの増幅と検出に成功した。(B)ラベルフリーな抗原抗体反応の光学計測のためのチオール化RNAアプタマーを固定化した金キャップなの構造基板を作製し、0.1ng/mLフィブリノゲンの高感度計測に成功した。(c)SiO2/Siおよび金ナノ粒子からなる多層フォトニック構造に基づく干渉-プラズモンカップリング光学バイオセンサーを構築し、ビオチン-アビジン反応のリアルタイム計測に成功した。
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