2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規な窒化インジウム系高効率太陽電池の設計および製作
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09F09075
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山本 あき勇 福井大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BHUIYAN AshrafulG. 福井大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | タンデム太陽電池 / InGaN / Si(111) / MOVPE / ヘテロ界面 |
Research Abstract |
本研究は、InGaN/Siタンデム太陽電池において、(1)2接合タンデム太陽電池としてほぼ最適の禁止帯幅の組み合わせが実現できること、(2)通常のタンデム太陽電池において技術的に最も作製困難とされているトンネル接合の作製が不要である、などの特徴が存在することに着目して、InGaN/Siタンデム太陽電池実現のための基礎技術を開発することを目的としている。今年度は、Si(111)基板上へのInGaNのMOVPE成長を検討し、InGaN/Siタンデム太陽電池の実現について検討した。得られた結果は以下のとおりである。 (i)Si(111)基板上へのInGaN(In組成~0.5)のMOVPE成長: 成長条件の最適化等により、Si(111)基板上においてIn組成0~1の全組成範囲のInGaN膜の成長条件を確立した。 (ii)p-Si/n-InGaN界面の電気的特性の評価:両者間の電流電圧特性を評価し、界面にオーム性接触が形成されていること、ならびに両者間の抵抗がInGaN膜のIn組成の増加とともに顕著に減少することを明らかにした。 (iii)Si(111)基板へのpn接合形成およびpn接合形成したSi(111)基板上へのInGaN膜のMOVPE成長: n-Si基板へのBイオン注入によりn-Si基板表面層に接合深さ約0.3μmのpn接合層を形成した。続いて、その表面にAlNバッファ層を用いてInGaNのMOVPE成長を行った結果、未イオン注入基板上InGaN膜の結晶性と遜色のない高品質InGaN膜が形成できることを明らかにした。 (v)InGaN/Siタンデム太陽電池の作製: 上記の成果を基に、InGaN/Siタンデム太陽電池の作製を試みたが、InGaN膜の高抵抗化のために、タンデム太陽電池を実現するまでには至らなかった。
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Research Products
(3 results)