2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規な窒化インジウム系高効率太陽電池の設計および製作
Project/Area Number |
09F09075
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山本 アキ勇 福井大学, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BHUIYAN Ashraful G. 福井大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | タンデム太陽電池 / InGaN / Si / シミュレーション / 接合深さ / 表面再結合速度 / 電流マッチング |
Research Abstract |
InGaN/Siタンデム太陽電池は、通常のタンデム太陽電池において技術的に最も作製困難とされているトンネル接合の作製が不要になるという特徴を有することから、比較的実現容易なタンデム太陽電池と考えらる。そこで、InGaN/Siタンデム太陽電池について出力特性シミュレーションと最適構造設計を行った。 パラメータとして、両サブセルの接合深さ(エミッター層厚)、表面・裏面の再結合速度およびInGaNの禁止帯幅を変化させた。その結果、InGaNトップセルでは、短絡電流密度J_<sc>が顕著なエミッター層厚依存性を示し、0.01~1μmの範囲にピークを持つことがわかった。一方、Siボトムセルでは、InGaNがフィルターとして働くため、長波長光が主として届くので、最適エミッター層厚は10μm程度と厚いが、表面再結合速度S_<es>が大きくなるとエミッター層厚10μmではJ_<sc>がかなり減少すること、エミッター層厚が0.1μm程度であれば表面再結合速度S_<es>の影響をほとんど受けないことなどがわかった。 両サブセルの電流マッチングの条件は、InGaNの禁止帯幅と表面再結合速度によって異なる。一般的条件では電流マッチングはInGaNの禁止帯幅が約1,8eVで実現される。電流マッチングの条件は、トップセルの表面再結合速度S_<ei>が大きい場合にはInGaNの禁止幅が小さい方に、ボトムセルの表面再結合速度S_<e s>が大きい場合には大きい方にシフトすることがわかった。
|
Research Products
(6 results)