2010 Fiscal Year Annual Research Report
生物的適用型マルチモードセンシングを用いた超小型飛翔体の研究
Project/Area Number |
09F09092
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村山 英晶 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WATMAN D.J. 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / 超小型飛翔体 / バイオミメティクス / 位置認識 / 超小型カメラ / 信号処理 / オプティカル・フロー法 / レーザー・ライン法 |
Research Abstract |
本研究では,屋内またはGPSが利用できない空間における小型の飛行ロボット(MAV : Micro Aerial Vehicle)の飛行制御が課題である.機体が小型・軽量であるため観測・制御目的のセンサも小型で,かつその数や計算負荷は必要最低限としなければならない.そこで,MAVによる高度な自律飛行の実現を目的とし,生物的メカニズムから着想を得た超小型・軽量の観測・制御システムに関して研究を行う.姿勢観測には3軸の超小型加速度・角速度・地磁気センサを用い,位置認識・障害物回避には6つの低解像度超小型カメラを用いる.アルゴリズムには昆虫から着想を得た手法を用い,また小型デジタル信号処理ボードを用いて,センサ数と計算負荷の最小化を図る. MAVのための小型の姿勢・位置同定システムの実現を目指し,H22年度は前年度に実装した超小型カメラおよび処理系のFPGAによるオプティカル・フロー法を用いたビジョンシステムについて評価を行った.OmniVision社製のカメラ(OV7740)は6.5X6.5X4mmのサイズで,分解能は60FPSで640X480である.FPGAはXilinx Spartan-6LXシリーズを用いて,複数のカメラ(1~11)を付けられるタイプで実装した.画像のノイズ除去,および処理の効率化のためのデータ前処理方法を検討し,良好なピーク検出が可能になった.オプティカル・フロー法の評価は,まずシミュレーション上でアルゴリズムの妥当性・高速性を確認し,実装したシステムによってカメラ画像からMAVの移動方向および速さを検出できることを確認し,姿勢・位置同定システムの基本構成の確認ができた. 現在,複数カメラを用いた姿勢・位置同定システムの設計を行っており,実装後に評価をする予定である.
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