2009 Fiscal Year Annual Research Report
生物的適用型マルチモードセンシングを用いた超小型飛翔体の研究
Project/Area Number |
09F09092
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村山 英晶 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WATMAN D.J 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / 超小型飛翔体 / バイオミメティクス / 位置認識 / 超小型カメラ / 信号処理 / オプティカル・フロー法 / レーザー・ライン法 |
Research Abstract |
本研究では,屋内またはGPSが利用できない空間における小型の飛行ロボット(MAV : Micro Aerial Vehicle)の飛行制御が課題である.機体が小型・軽量であるため観測・制御目的のセンサも小型で,かつその数や計算負荷は必要最低限としなければならない.そこで,MAVによる高度な自律飛行の実現を目的とし,生物的メカニズムから着想を得た超小型・軽量の観測・制御システムに関して研究を行う.姿勢観測には3軸の超小型加速度・角速度・地磁気センサを用い,位置認識・障害物回避には6つの低解像度超小型カメラを用いる.アルゴリズムには昆虫から着想を得た手法を用い,また小型デジタル信号処理ボードを用いて,センサ数と計算負荷の最小化を図る. H21年度は,動画中のフレームの各点速度ベクトルを求めるオプティカル・フロー法と機体から発行するレーザー光の反射位置から物体との距離を求めるレーザー・ライン法について検討を行った.超小型のカメラおよびプロセッサを使用することを前提としているため,少ない情報量(画素数)からMAVの動きを県津するため,オプティカル・フロー法では近似曲線を用いて移動度をサブピクセルに分解する方法を開発した.また,前処理としてフィルターが効果的であることを確認した.両手法についてシミュレーションにより位置同定の誤差を検討し,概ね良好な精度であることを確認した. また,超小型カメラおよび処理系としてFPGAを購入し,上記手法の検証のため,実装を開始した.超小型カメラについては,NDAに3カ月ほどかかり,実装が予定より大幅に遅れたが,FPGAについては順調に実装が進捗した. 今後,オプティカル・フロー法とレーザー・ライン法を融合させ,位置同定の精度向上を目指すため,実験・シミュレーションの両面から検討を進める予定である.
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