2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本人における心筋梗塞発症率上昇傾向に影響する要因に関する研究
Project/Area Number |
09F09139
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
三浦 克之 滋賀医科大学, 医学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAHID Rumana 滋賀医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | 循環器疾患 / 発症登録 / コホート研究 / 死亡予後 |
Research Abstract |
循環器疾患の発症率の推移と危険因子の寄与の大きさの推移を明らかにする目的で、滋賀県高島市(人口約5万5千人)において循環器疾患の地域悉皆登録研究および生活習慣病の発症および死亡をアウトカムとするコホート研究を実施している。1988年から2010年12月末現在までに循環器疾患の地域悉皆登録研究において急性心筋梗塞初発例931例を登録した。登録症例のうち1988年から2004年までの初発登録症例を用いて急性心筋梗塞の発症についての日内変動を観察したところ、男女ともに午前6時から正午までの時間帯で最も発症が多いことが認められた。 また、同時に実施している高島市におけるコホート研究では、2008年までに研究協力の同意を得た6093名のうち、血圧脈波検査装置(フォルムPWV/ABI)を用いて動脈硬化指標の計測ができた2462名について死亡と動脈硬化指標との関連を検討した。対象者をbaPWVの値で低値(<14.0m/sec)、中位(14.0-17.0m/sec)、高値群(≧17.0m/sec)の3群に分け、Cox比例ハザードモデルを用いて低値群を基準群としてそれぞれの総死亡ハザード比を算出したところ、多重調整ハザード比はbaPWVの中位群で2.1(95%CI:0.4-10.2)倍、高値群で6.9(95%CI:1.4-32.8)倍の総死亡リスクの上昇を認め、動脈硬化度の進展が死亡リスクを有意に押し上げることが明らかとなった。
|
Research Products
(18 results)