2009 Fiscal Year Annual Research Report
培養関節軟骨細胞による新規関節軟骨損傷治療法の開発
Project/Area Number |
09F09142
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
佐藤 正人 Tokai University, 医学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Jeong-Ik 東海大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 整形外科 / 移植・再生医療 / 組織工学 / 細胞培養 / 軟骨再生 / 軟骨細胞 / 滑膜細胞 |
Research Abstract |
1994年Brittbergらが発表した自家軟骨細胞移植法ACIの臨床応用は、全世界で2万例以上に施行されたが、正常部分からの移植用関節軟骨細胞(AC)はdonor site morbidityの問題がある。高齢者のACは、培養に限界があり広範囲治療が困難であった。一方、継代しても高い増殖能が変わらない滑膜細胞(SY)は、間葉系幹細胞の存在と軟骨細胞への分化能が報告されている。今回、我々が考案した新規培養法によって多量の細胞移植体を短期間で準備することが可能となった。本研究の目的は、ACとSYからなる軟骨滑膜混合細胞体を作製し、細胞移植体の性状を観察並びに分析して新規ACI法の細胞移植治療用としての可能性を明らかにすることである。 日本白色家兎の膝(n=6)由来のACとSYを培養して蛍光標識した後、高密度浮遊状態で振とう培養し混合細胞スフェロイドを作製した。細胞スフェロイドの性状はRT-PCR(1型と2型コラーゲンの発現)と組織学的な評価(トルイジンブルー、サフラニン0染色並びに免疫染色)を実施した。また、軟骨全層欠損部(n=5)に移植し8週及び16週後の再生修復効果を検討した。細胞スフェロイドは培養24時間から形成され、SYとAC混合比いずれにおいても作製が可能であった。通常培養条件下での異種細胞が混在する構造物を構築することは困難であるが、本研究の作製法では細胞同士の接触の機会が多く、種類の異なる細胞同士でも混合細胞スフェロイドの構築が可能であった。また、1型と2型の発現とトルイジンブルーの異染性とサフラニン0の染色性が乏しかった性状から分化と脱分化の細胞が混在すると推測された。動物移植実験の結果、良好な修復再生像を示した。ACへの分化可能な間葉系幹細胞を含むSYは高い継代増殖率を示し、ACの部分的な代替として低侵襲での組織採取とその効率的な活用法として期待できる。
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Research Products
(7 results)