2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09204
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木田 章義 京都大学, 文学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MIERKAMALI Ayidaer 京都大学, 文学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カザフ語 / 日本語式文法分析 / チケス方言 / チングル方言 / ブルシン方言 / チュルク語 / 敦煌文献 |
Research Abstract |
本年度は、カザフ語の従来の文法分析方法を検討し、その分析方法に大きな問題点が存在することを明らかにした。その結果、表現論的な「陳述式」というような分析方法は、文法分析にはそぐわないことから、ここに分類されていた諸文法形式を、日本語式に、動詞に接続する接尾辞と名詞に接続する接尾辞に分け、全体を自立語と附属語に分けるという、日本語式の文法分析法によって、カザフ語の文法を分析することにした。 ウイグル語に比較すると、カザフ語は音声形態はかなりの変容をしているが、文法に関しては、古い形をよく残しており、これが、チュルク語の歴史的変遷に関しては、大きな発言力をもっていることが分かった。 ただ、カザフ語もさまざまな方言があり、特に、イリ地方のチケス方言、アルタイ地方のチングル方言、ブルシン方言などの調査も必要であることが分かったので、本年度後半は、アイダル氏がそれらの地方のカザフ語方言の実地調査を行っている。また、敦煌文献の調査も行い、研究発表もおこなった。
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Research Products
(1 results)