2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本における中国系ニューカマーの教育戦略と社会的ネットワーク
Project/Area Number |
09F09213
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
田嶋 淳子 法政大学, 社会学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHAO Weiguo 法政大学, 社会学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 中国系ニューカマー / 家族の教育戦略 / 社会的ネットワーク / 階層と出身地域 / 華僑教育 / エスニック・ネットワーク / 送り出しコミュニティ / 移住 |
Research Abstract |
本研究の目的は、中国系ニューカマーを対象に、彼らが日本で生活し続けていく中で当面する、個々の家族の教育戦略と、日中間に形成された様々な社会的ネットワークとの関係を明らかにすることである。階層・出身地域など多様な組み合わせから、在日中国系ニューカマーのエスニシティの内実を解明し、このことを通じ移住外国人の抱える問題を析出する。これらの目的を達成するために、2009年度調査を踏まえ、2010年度では、日本国内におけるインタビューを進めると同時に、中国国内における海外華僑向けの教育機関および教育の展開について、関連諸団体にヒアリングを実施した。具体的には次のように行なった。なお、分析した結果は2010年5月15-16日日本移民政策学会、6月12-13日日本異文化間教育学会、11月6-7日日本社会学会で発表した。 (1)2010年4月~2011年2月(8Aを除く)、大阪府下公立S中学校の協力を得て、『理科』の授業を含め、月に1-2回ペースで学校を訪問し、S中学に在学した中国出身生徒3人(外交官の母親を持つ生徒1人・留学生出身の父親を持つ生徒1人・貿易会社経営者の父親を持つ生徒1人)の学習状況に関するフィールドワークを実施した。 (2)2010年5月~2011年3月大阪(14家族)と神戸(5家族)における中国系ニューカマーズ家族へのヒアリングを実施した。 (3)2010年6月中国駐大阪総領事館教育室にて、日本における華僑教育の歴史と現在の状況についてヒアリングした。また、エスニック・ネットワークはどのようにして形成され、それは送り出しコミュニティから連続しているの、か、いかなる部分が移住後に新たに形成されたのかなどを明らかにするために、2010年8月2-8日と15日に中国深〓市、広東市、威海市、臨沂市、青島市に行き、帰国華僑子弟の教育・進学問題や技能実習生事業の問題について資料収集と聞き取り調査を行った。
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Research Products
(5 results)