2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09222
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
矢ヶ崎 一幸 Niigata University, 自然科学系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BLAZQUEZ SANZ David 新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / 力学系 / 微分ガロア理論 / ホモクリニック軌道 / 分岐 / 固有値問題 / メルニコフの方法 |
Research Abstract |
幾何学的および代数学的アプローチを用いて,微分ガロア理論の力学系に対する応用について理論的研究を行った.まず,常微分方程式において,サドル型平衡点に対するホモクリニック軌道のサドル・ノードおよびピッチフォーク分岐がある非退化条件の下で起こるとき,ホモクリニック軌道の変分方程式が微分ガロア理論の意味で可積分となることを,メルニコフの方法と呼ばれる大域的な摂動法を拡張して用いるなどして証明した.さらに,常微分方程式の固有値問題であるストゥルム・リウビル問題を取りあげ,その解が存在するとき,与えられた方程式が微分ガロア理論の意味で可積分となることを証明した.偏微分方程式のソリトンおよびパルス解が常微分方程式のホモクリニック軌道となる多くの場合があり,得られた結果はこれらの解の分岐や線形安定性に直接応用することが可能で,非線形偏微分方程式の分野においても非常に重要である.また,これら2つの理論結果に対して具体的な適用例を示し,さらに数値計算結果と比較し検討するなどして,それらの有効性を明らかにした.力学系の分野においては,これまでに,微分ガロア理論によりハミルトン系の可積分性を正確に判定することが可能であることが示されていたが,本研究により,それとは異なった,新奇で重要な応用の方向性が与えられ,力学系にとどまらずより広い数学や応用科学の分野における微分ガロア理論の有用性がさらに高められた.
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Research Products
(5 results)