2010 Fiscal Year Annual Research Report
炭化水素資源予測のためのデータ統合と自己学習アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
09F09233
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡邊 公一郎 九州大学, 工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NUREDDIN Saadi 九州大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | hydrocarbon / remote sensing / GIS(4) image rocessing |
Research Abstract |
炭化水素資源の予測・探査のための自己学習アルゴリズムを地質学・地球物理学データの統合解析と結びつけることを目的とし、他の分野で用いられ始めているパソコン自身の学習能力を用いた自己学習アルゴリズムを初めて炭化水素資源を含むエネルギー資源探査に向けて応用することを目指した。上記目的の達成のために、研究は、フィールド調査に基づく地質学・地化学分析の結果と衛星画像・特殊加工画像データ画像を統合することで炭化水素資源のポテンシャル地域を明らかにすること、炭化水素資源の存在を支配する要因である母岩、貯留岩、断層、成熟度といったパラメータに関する地質学的情報を基に解析を進め、統計的に炭化水素資源を胚胎する可能性の高い地域を予測するアルゴリズムの新規開発を行った。 まず、リビア国において前年度に地質調査を行った地域を対象にデジタル画像の処理技術を用い、これまでの処理技術では不明瞭であった情報を、フィールドワーク結果を基に改善した。その結果、特に、乾燥地帯・山岳地帯・海岸地帯の3つの代表的な地理条件帯の違いを鮮明にかつ正確に画像処理できるようになった。これにより、地質情報を加味した地質構造におけるアルゴリズム判定の精度の上昇が認められた。断層帯などのリニアメント構造の解像度が上がったことで、抽出が容易かつ精度よくできるようになり、方向や長さ、連続性が確認できるようになったことで、地下構造の一定の推定が可能となった。これは、種々の地質・地化学データを集め、そのうえで画像処理を行う技術を開発した結果によるところが大きい。アルゴリズムを検討するために東南アジアの炭化水素資源、あるいは地質災害への応用を行い、学習機能のならなる強化を行い、アルゴリズムの基礎情報を蓄積し、さらなる発展への道筋が示すことができた。
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Research Products
(4 results)