2010 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ粒子固定化酸化インジウムスズ電極を用いた多対象イムノセンシング
Project/Area Number |
09F09245
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 宗孝 京都大学, 工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AZIZ Md.Abdul 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ材料 / 金属ナノ粒子 / 修飾電極 / センサー / 電気化学分析 / 酸化インジウムスズ / イムノセンシング / 電子移動反応 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続いて酸化インジウムスズ(ITO)電極表面への金ナノ粒子修飾について検討した。 まず、一槽一段階で大きさの揃った金ナノ粒子をITO基板表面に直接固定化できる方法として、昨年見出したアスコルビン酸による固定化法について反応条件をさらに詳細に検討した。その結果、特に反応温度の制御によって、均一で高密度の金直粒子が修飾できる反応条件を確立した。このような温度による金ナノ粒子の修飾の質の向上は、ナノ粒子の化学としても興味深い現象であり、反応条件との相関解明についてはさらに研究を進めている。また、作成した金ナノ粒子修飾酸化インジウムスズ電極を電気化学特性についても、ハイドロキノンなどの酸化還元反応系で大きく向上することを明らかにした。 さらに、カルボキシル基を有する保護剤を用いた金ナノ粒子の一段階化学調製と、アミノ基を表面に有する酸化インジウムスズとの化学結合法について検討した。実際にはパモ酸を保護剤として用いた一段階化学調製法によって、約11nmと大きさの揃ったカルボキシル基端末を有する金ナノ粒子の調製に成功した。この系では、カルボキシル基とアミノ基の相互作用を利用して、酸化インジウムスズ表面にアミノプロピルトリメトキシシランを化学修飾させることで、パモ酸で保護された金ナノ粒子を酸化インジウムスズ表面に均一に分散して固定化することを可能にした。 今後は、これらの基板を用いた電気化学イムノセンサーの構築に向けてさらに研究を進めるとともに、酸化インジウムスズの表面修飾についてもさらに検討を進める計画である。
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Research Products
(3 results)