2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09262
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
島村 徹也 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAHMAN S.M. 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 骨導音声 / 品質改善 / ピックアップ / 雑音低減 |
Research Abstract |
本研究では、1)骨導音声をピックアップする場所の最適化、2)復元フィルタ設計による骨導音声の品質改善、の2段アプローチにより、骨導音声の品質改善を図る。2)で利用する音声分析手法のいつかのバリエーションを含みつつ、提案手法の有効性を実験を介して主観的および客観的に明らかにすることを目的とする。 本年度は、6カ月弱の短い研究機関において、まず外国人特別研究員(以下研究員と呼ぶ)用にノートPCを購入し、環境を整えた。そして、複数の骨導マイク(8セットを予定している)およびそれらから同時収音した音声を同時に波形処理するマルチチャネルのアナログ・ディジタル変換装置(A/D変換器)、付随する関連ソフトを調べ上げた。その結果、骨導マイクの入手に時間が費やされることが判明し、既存の骨導マイクを利用することで、骨導音声の分析を行うことにとどめた。しかしながら、この音声分析において、特に雑音環境下での基本周波数抽出問題に新しい解を与える性質を発見し、現在国際学会に論文を投稿中である。また、これにヒントを得て、骨導音声に限定されることなく、通常の気導音声にも適用可能な基本周波数抽出手法の導出に成功した。自己相関関数を基本とする手法であるが、従来手法とは異なり、音声が有するホルマント特性の影響を弱めることが可能であり、また、雑音に強い耐性を有するものである。現在は、実験を重ねつつ、この内容で論文をまとめる段階にある。
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