2009 Fiscal Year Annual Research Report
臨床使用に適したMR対応マスタスレーブ型手術ロボットの開発
Project/Area Number |
09F09266
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋爪 誠 Kyushu University, 医学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHUNG Jaeheon 九州大学, 医学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | MR対応手術ロボット / マスタスレーブシステム / 並列メカニズム |
Research Abstract |
MR対応マスタスレーブ型手術ロボットの開発を目指し、本年度は、手術ロボットの各パーツごとに必要な性能を考慮したMR対応の非磁性材料の選定、対象とする術式の調査、ロボットの稼働範囲、トルクなど必要なスペックの算定、これらによる各パーツの設計及び一部試作を行う計画であった。研究は順調に進み、マスタスレーブロボットの役割を定義し、モータ制御ボードなどを購入、動作確認を行ったのち、手術計画システムに必要なソフトウエアの調査をし、必要な機能の決定を行ったところである。さらに、狭隘なMRIガントリ内で駆動することが可能なスレーブのロボットの順運動と逆運動モデルを提案し、作業領域の有効性を確認するため、本ロボットのワークスペースの分析を行った。これらを元に、本ロボットが、3kgの先端荷重を可能にするためのモータトルクを決め、ロボットとMRIとの干渉を確認するための3次元多項式軌跡アルゴリズムが実装されたOpenGLベースのシミュレータを開発を目指す。 このシミュレータは、ロボット、MRI、手術ベッド、そして患者の治療部位から構成され、さらにMR対応モータを有したシステムにおいて1軸制御システムを実装し、動作中のモータがMR画像に及ぼす影響を評価する。MRI内部で動くことのできるスレーブロボットのギグハクパラメータの算出と、ワークスペースを確認することができるシミュレータの作成が重要であり、ロボット製作のためのMR対応1軸制御、およびMRに順応したロボットの研究を行っていく。多くのMRIは、手術スペースが狭いため、手術前にロボットやMRI、患者間の位置を確認できるシミュレータが求められており、早期実用化のため研究を推進する予定である。
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