2010 Fiscal Year Annual Research Report
臨床使用に適したMR対応マスタスレーブ型手術ロボットの開発
Project/Area Number |
09F09266
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋爪 誠 九州大学, 医学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHUNG Jaeheon 九州大学, 医学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | MR対応手術ロボット / マスタスレープシステム / 並列メカニズム |
Research Abstract |
MR対応マスタスレーブ型手術ロボットの開発を目指し、本年度は、パラレル構造の2自由度のMR対応スレーブデバイスとマスタデバイスの試作品を製作した。スレーブデバイスはベースプレートと5つの回転関節及び4つのリンクと針ガイダにより構成される。針ガイダは様々な針のサイズと消毒を考慮して設計した。スレーブデバイスが軌跡を追従している際の末端角度の最大誤差は約2度程度であり、目標点に到達すると0.18度が最大の誤差となった。スレーブ機構の作業領域と特異な現象を解析し、MR対応性を評価するために、スレーブのメカニズムをMRの中での動作実験を行うことによってイメージを得た。得られた画像を利用したSNRの計算結果は装置がない場合を100としたとき、装置を用いた場合には85%程度であった。ハイブリッド構造の4自由度のマスタデバイスは回転の3自由度とすべり1自由度で構成される。考案した4自由度ハイブリッド機構の特性を測定するためにロボットの作業領域の引数と等方性指数の二つの引数を使った。このメカニズムの利点は大きな作業領域と精密な動きを同時に持つことであり、サイズは約0.2m×0.2m×0.1m、機構の末端での分解能は回転で0.0126度、すべりは1.1μmである。様々な自由度を実現するために2自由度パラレルのモジュールと2自由度シリアルのモジュールのハイブリッド機構を装備した。また、リアルタイムにスレーブデバイスを遠隔で制御するために1msの周期でUDP/IP通信が可能なマスタデバイスの制御プログラムを実現した。多くのMRIは手術スペースが狭いため、遠隔で精確な制御が可能なMR対応のマスタースレーブシステムの実装の研究に意義があり、リアルタイム医療用画像を利用して遠隔手術が可能なシステムを実現することが臨床応用を目指す上で重要となる。
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Research Products
(4 results)