2010 Fiscal Year Annual Research Report
燃料反応論による低温酸化反応制御のための燃料~旋回空気混合技術に関する研究
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09F09279
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
河原 伸幸 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AZIMOV U.B 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ディーゼルエンジン / 高圧燃料噴射 / 低NOx化 / 燃焼・噴霧可視化 / 数値シミュレーション / 燃料噴霧モデル |
Research Abstract |
本研究では,排気ガス再循環(EGR)と低温酸化燃焼技術を有効利用することでディーゼルエンジンの窒素酸化物(NOx)ならびにスモーク等のスス微粒子の同時低減を試みるものである.コモンレールインジェクタを利用し,早期燃料噴射によるPCCI燃焼の実現運転条件を調査した.圧縮比を変化させ,低温酸化反応の発生時期から高温酸化反応へ推移する様子を圧力履歴および熱発生率履歴から調査した.圧縮比13により,PCCI燃焼が実現できることがわかった.ここではシリンダ内を可視化することで,燃料噴霧の様子ならびに着火位置を特定することで,燃焼特性を把握した.EGRを利用することで,低NOxとスス排出抑制が同時に実現できることがわかった.つぎに多段燃焼噴射での燃焼過程を調査するために,ガス燃料を予混合させ,軽油による着火時期制御を行い,排出ガス特性に与える影響を調査した.ここでは,PREMIER(Premixed Mixture Ignition in the End-gas Region)燃焼と呼ぶ火炎伝播による未燃部からの自着火によりHCならびにススの排出が抑制できることがわかった.これにより,燃料の多段噴射により,1段目の燃料噴射による予混合気の形成,2段目の燃料噴射による着火時期制御を検討する. また,Star-CDを用いた数値シミュレーションによりエンジンシリンダ内での噴霧燃焼ならびに燃焼状態を評価する.コモンレールインジェクタが形成する噴霧構造をStar-CDにより調査した.さらに,対象としているディーゼルエンジンを模擬し,デュアル燃料燃焼の様子をモデル化した.この際,予混合ガスの反応過程を詳細に調査することで,新たなモデルを構築することができた.
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Research Products
(2 results)