2011 Fiscal Year Annual Research Report
クリーン量子井戸及び量子細線半導体レーザーにおける次元性とキャリア間相互作用
Project/Area Number |
09F09283
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 英文 東京大学, 物性研究所, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Changsu 東京大学, 物性研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | 薄膜・量子構造 / 量子細線 / レーザー / MBE / へき開再成長 |
Research Abstract |
MBEへき開再成長により結晶成長されたT型量子細線レーザーウエハーに対する、洗浄・電極付け・レーザーバーへき開・ダイボンディング・ワイヤボンディンブなどのプロセスの成功率がこれまで非常に低かったので、その改良と評価を試みた。プロセスでは、これらに加えてレーザーの端面への誘電体多層膜コートによる反射率制御の改善が新たに必要となり、その開発も行った。単層膜についてエリプソメトリー測定と適切なモデル解析を行って波長依存の光学定数を決定し、自動シャッター制御により最大20層程度までの多層膜形成を行った。また、多層膜をつけたレーザー端面の反射率評価を行うために、顕微反射分光システムを作製した。こうして得られた素子に対してIV特性、IL特性、自然放出、誘導放出の計測や、レーザー発振、その他の光学特性評価計測の実験を進めた。レーザー素子が発振しない場合に、電気的な問題と光学的な問題かを切り分けることが重要となり、光導波路の内部ロスやモードの評価を効率よく行うための方法(点励起導波路放出光評価法)を開発した。論文投稿に向けて第一原稿執筆を進めた(翌年度投稿の予定)。10年以上故障休眠していた中古MBE装置に対して、クヌードセンセル・RHEED・シャッター・基板回転機構・真空およびビームフラックスゲージなどのコンポーネンツの評価と修理・ベーキングを進め、さらに空圧制御系や水冷・空冷システムのクリーニングや部品交換を行い、結晶成長を開始できるところまで到達することができた。
|
Research Products
(6 results)