2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09284
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 進 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PENG Chao 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | フォトニック結晶 / 共振器 / センシング / Q値 |
Research Abstract |
フォトニック結晶を利用した高Q値光ナノ共振器は微小領域に光を強く閉じ込めることが可能であるため様々な展開が期待されている。研究代表者は、これまでに、数百万のQ値をもつナノ共振器を世界に先駆けて実現することに成功している。本研究では、このナノ共振器を様々なセンシングに適用することを目指している。昨年度には、モード結合理論を利用して、ナノ共振器を用いたセンシングの可能性についての理論解析を行った。本年度は、これらの結果をフォトニック結晶に適用するための理論および実験的検討を行った。 フォトニック結晶ナノ共振器は、材料との屈折率差を大きくして全反射による強い光閉じ込めを実現するために、共振器の周囲を空気としたものを利用してきたが、本研究では、液体中でのセンシングの応用を考えている。このようなことから、まず、水などの、屈折率が空気より高い液体中にフォトニック結晶共振器を導入した場合について、FDTD法などの理論解析手法により共振器特性の計算を行った。この結果、適切な設計により、水中においても、自由空間への放射損失が小さく、100万以上のQ値が実現できることを明らかにした。これらの理論解析結果を基に、水中でナノ共振器の測定を行うための各種検討を現在進めている。これまでに、十分なQ値をもつ共振器の実現や、結合共振器系における共振波長制御などに成功しており、水中に導入したときの共振器特性の変化に関して検討を行っている。
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Research Products
(6 results)