2009 Fiscal Year Annual Research Report
ガストンネル型プラズマ溶射による高性能熱遮蔽複合膜の開発に関する研究
Project/Area Number |
09F09299
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 明 Osaka University, 接合科学研究所, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUBRAMANIAM Yugeswaran 大阪大学, 接合科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 熱遮蔽複合膜 / ガストンネル型プラズマ溶射 / ジルコニア / 酸化ランタン / 高温耐食性 / 超耐熱 |
Research Abstract |
本研究では、大阪大学開発のガストンネルプラズマ溶射を用いて、各種の球状セラミック粒子を用いた超耐熱熱遮蔽複合膜(TBC)の開発に関する研究を行う。このため、高温、高融点金属(モリブデン、タングステンなど)、セラミックス(アルミナ、シリカ、セリアなど)との複合化によりジルコニアの持つ熱遮蔽機能に加えて、高温耐食性などの機能を50%以上高めることを目標として、高エネルギー密度をもつガストンネル型プラズマ溶射により、ジルコニア複合材料の高性能化・高機能化を実現し、1300℃の超高温環境に耐えられる超耐熱TBCの開発を行っている。 今年度は、従来用いたアルミナ、ジルコニア(YSZ)などのセラミックス溶射粉末の代わりに、研究分担者のSUBRAMANIAM Yugeswaranがこれまでに研究してきたランタン(La)ジルコニア化合物の粉末を用いてガストンネル型プラズマ溶射により超耐熱熱遮蔽複合膜(TBC)を作製するため、混合粉末を溶融してランタンジルコニウム酸化物を生成するアーク溶融装置を設計・製作した。これにより、様々な条件でランタンジルコニア化合物を合成し、これを破砕してサイズ10ミクロン程度の溶射用粒子の作製を行った。この場合、作製した溶射粒子の品質を調べ、ランタンジルコニウム酸化物及び若干の不純物の存在を確認したが、溶射膜作製実験に対する影響は少ないものと考えている。なお、現在の装置構成では、一回の実験で化合物粒子を多量に作製できないので、アーク溶融装置の改良を検討中である。また、ランタン、ジルコニアに加えてシリカやセリア入りジルコニア粉末、高融点金属(モリブデン、タングステンなど)粉末などを使用した高機能TBC作製を議論している。
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Research Products
(2 results)