2010 Fiscal Year Annual Research Report
水熱法及び超臨界炭酸ガス中でのエレクトロスピニングによるナノバイオ複合材料の合成
Project/Area Number |
09F09302
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
佐々木 満 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ワーユディオノ 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Electrospinning / Pressurized CO_2 / Electrospun / Polyvinylpyrrolidone (PVP) / Polylacticacid (PLLA) / Polyvinylalcohol (PVA) / Nanofibers / Nanocomposites |
Research Abstract |
本研究で用いるエレクトロスピニング(以下、電解紡糸)技術は、高分子ナノ微粒子やナノファイバーを作製する効率的な技術の一つとして認知されている。最近では様々な高分子化合物が均質な超微粒子やファイバーへ紡糸できることがわかってきたが、それらの大部分は高分子化合物を有機溶媒中に溶解した原料を利用するものであり、一部は溶融状態で紡糸するものであった。しかしこの従来法では、高濃度の高分子化合物を溶媒に溶解させる場合、粘性率が高くなるため良好かつ再現性のある紡糸が困難であること、また粘性率を低下するためには多量の有害な有機溶媒等を利用する必要があり廃液増大を引き起こす、といった課題があった。 このような課題を解決しつつ、より粒径またはファイバー径の制御性に優れた手法を見出すために、今年度は、臨界点近傍および超臨界状態の二酸化炭素を用いた電解紡糸実験を現有の超臨界流体電解紡糸装置を用いて実施した。この実験は、温度313K、圧力8.0MPaにおいて実施し、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ乳酸(PLLA)、ポリビニルアルコール(PVA)をさまざまな溶媒(ジクロロメタン(DCM)やジメチルスルホキシド(DMSO)、水)に溶解した2~6重量%の原料溶液を出発原料として用いた。電解紡糸の際に印加する電圧は13~17kVであり、ノズル先端からコレクターまでの距離を8cmと設定した。紡糸実験により得られるファイバーの構造および多形についてはSEMにより観察した。この実験の結果、圧力8MPaでは、いずれの原料を用いても400~8,000nmのファイバーをビーズを形成することなく作製することに成功した。しかしながら、ファイバーとともにナノ~ミクロンサイズ(450~2,200nm)の特徴的な形状を有する粒子も形成した。選択的なナノファイバーまたは微粒子の作製のため、次年度は紡糸時における高分子化合物と溶媒の分離挙動を明らかにし、目的とするナノサイズ材料を作製する技術を確立したい。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Fabrication of Nanofibers by Electrospinning under Pressurized CO_22010
Author(s)
Wahyudiono, Kanako Murakami, Mitsuru Sasaki, Motonobu Goto
Organizer
ISAOP-10 & ISSM-1
Place of Presentation
Kuramae-Hall, Ookayama Main Campus, Tokyo Inst. Technol., Meguro-ku, Tokyo & TAGEN Labs, Katahira Campus, Tohoku Univ, Sendai Japan
Year and Date
20100927-20101002
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