2010 Fiscal Year Annual Research Report
コケ窒素同位体を用いた東京西部における大気窒素沈着状況の把握
Project/Area Number |
09F09316
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
木庭 啓介 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Xueyan 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 大気沈着窒素 / コケ / 窒素同位体比 / 酸素同位体比 / 硝酸 / 同立体分別 |
Research Abstract |
脱窒菌法を用いた新たな植物窒素生理特性測定としての体内硝酸同位体比測定について測定法の開発を行っている。現在までのところ、植物の乾燥処理、その後の抽出などについての検討を行い、高温での乾燥及び凍結乾燥では、硝酸の安定同位体比が変化することを突き止め、最適温度環境についての検討を終了した。実際の野外サンプル(コケ)について測定を行い、コケ体内中の硝酸態窒素が、予想されるインプット硝酸(降水、排ガス、土壌など)と良い一致を見せていることを明らかにした。この結果について論文をまとめ、国際学会誌に投稿したが却下され、現在異なる国際学会誌に投稿中である。また、木本植物体中の硝酸についても測定を行い、植物体内のどの部位で硝酸還元が生じるかが、種によって大きく異なることを明らかにした。これについても現在論文としてまとめており、5月に国際学会誌に投稿予定である。 コケを用いた硝酸吸収実験についても論文化を進めているものの、より詳細かつ慎重な実験設定が必要であるとの指摘を国際学会での発表時にうけたため、コケを使った硝酸吸収実験を再度行い、1年目に得られた結果をあわせ、植物による硝酸吸収における同位体分別について定式化を行う予定である。また、硝酸だけでなく硝酸還元で生じる亜硝酸についても同位体比測定を行い、より詳細な同位体分別についての議論を展開できるようにすることを予定している。
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Research Products
(2 results)