2009 Fiscal Year Annual Research Report
養魚・作物複作方式経営のマーケティング成果と農地利用に関する研究
Project/Area Number |
09F09329
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
豊 智行 Kagoshima University, 農学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TASNOOVA Shuraya 鹿児島大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | バングラデシュ / 養魚・作物複作方式経営 / エビ流通 / 取引交渉力 / 購買代理人 |
Research Abstract |
本研究はバングラデシュにおける養魚・作物複作方式経営の生産物の販売先別の利潤と農地利用の関係を明らかにすることを目的としている。 本年度の研究実施計画は養魚・作物複作方式経営の市場対応と農地利用の行動実証分析手法の検討を行うこと、次年度に実施するアンケート調査票作成のための予備調査、養魚の流通構造、取引方法等流通システム解明のため現地調査等を実施することであった。 以上に基づき、外国人特別研究員が2009年12月~2010年1月にかけて、研究代表者と外国人特別研究員が共同で2010年1月に現地調査を実施した。 異なるタイプの代表的な養魚・作物複作方式経営への聞き取り調査により、次年度の市場対応と行動の関係解明のアンケート本調査実施に向けた調査票の修正点が明らかとなった。 また、輸出用エビを対象として、養魚・作物複作方式経営の販売行動、存在する流通主体と流通機能、流通主体間の取引の実態を調査した。これより、エビ加工企業の取引交渉力が強く、供給業者からの買取価格を決定していること、その価格で最大限の調達を達成するために、購買代理人を利用し、単位数量に対して定額の手数料を支払うことにより、代理人の調達数量増加のインセンティブを設計していること、多段階の流通主体間の取引において川下にある主体が川上にある主体に対して、無利子で貸金をする一方、川上主体は川下主体にエビの全量を販売する固定的な取引関係が存在することを明らかにした。
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