2010 Fiscal Year Annual Research Report
リツキシマブ含有悪性リンパ腫治療中のB型肝炎ウイルス再活性化基礎・臨床的包括研究
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09F09355
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
田中 靖人 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHMED ABD ELRAHEEM Abeer Abd-Elraheem Elkady 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | エジプト / HBV / 肝炎ウイルス / リツキシマブ / 血液疾患 / COHP |
Research Abstract |
今年度は11月に1週間エジプトより研究協力者1名を招聘し、現地にて書面上で同意が得られた患者血清を収集し持参して頂いた。悪性リンパ腫患者62例及び白血病患者63例から治療前、一部の症例はフォローアップの血清を収集し肝炎ウイルスマーカーを測定した。 1.現在、治療に関してはエジプト国内の悪性リンパ腫患者などに対しては、リツキシマブは高価であるため使用される症例は少なく、CHOP療法が主体である事が分かった。 2.日本にて肝炎ウイルスマーカーを測定した結果、悪性リンパ腫,白血病患者共にHCV抗体陽性者が多くみられた(33.9%,27%)。HBsAg陽性は全体で8.8%と低率であった。 3.エジプトアシュートがんセンターを中心としたコホートにおいて、高リスク群である血液疾患におけるHBV既往感染は、今回の若年層でも高かった(38.7%,33%)。 4.HBsAg陰性、HBc抗体陽性のいわゆるHBV既往感染者14人の血清からDNAを抽出し、Occult HBV感染の有無を検討した。5人がPCR陽性で、4人の塩基配列が決定できた。全例エジプトに多いgenotype D1であり、現在これらの遺伝子配列の特徴を詳細に検討している。
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Research Products
(4 results)