2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを用いた神経因性疼痛における抑制性シナプス伝達低下の機序解明
Project/Area Number |
09F09359
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
河野 達郎 新潟大学, 医歯学系, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GEORGIEV Stefan 新潟大学, 医歯学系, 外国人特別研究員
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Keywords | 神経因性疼痛 / 抑制性シナプス伝達 / ガンマアミノ酪酸 |
Research Abstract |
神経系の機能は興奮性、抑制性ニューロン活動の総合作用に基づいており、両者の調和のとれた活動が必要である。難治性疼痛のひとつである神経因性疼痛は治療に難渋し、これといった特効薬がない。この原因としてさまざまな要因が考えられているが、興奮性と抑制性ニューロン活動のアンバランスが関与していると考えられる。特に、抑制性ニューロンの機能低下があげられる。GABAは主な抑制性伝達物質であるが、GABAの生成は2つの合成酵素、GAD65およびGAD67アイソフォームによってコントロールされている。これまで、神経因性疼痛モデルラットの脊髄後角では、GAD65の低下によるシナプス前終末からのGABA放出が低下していることが報告されている。また、モデルラットでは正常ラットでは見られないような神経細胞死が認められた。しかし、これらの詳細なメカニズムは明らかではない。そこで、GABA合成酵素-GFPノックインマウスを用いて数種類の神経因性疼痛モデルを作成し、ホールセルパッチクランプ法にて機能解析を行っている。
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Research Products
(4 results)