2009 Fiscal Year Annual Research Report
液相レーザープロセスにより調製したナノペーストを利用したマイクロパターン作製
Project/Area Number |
09F09508
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
越崎 直人 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 研究グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Xiangyou 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | レーザー / アブレーション / パターン形成 / ナノインク / ナノペースト / 高濃度分散 / ナノ粒子 / 溶媒安定性 |
Research Abstract |
本研究では、今後ますます重要性が増してくるミクロン以下の精度の室温・大気圧環境下でのリソグラフィーを使わない直接パターン形成技術の開発を目指した研究に取り組んでいく。外国人特別研究員がこれまで取り組んできたレーザーマイクロクラッディング法では、従来法と比較して、パターン精度や生成速度でメリットがある。本手法による更なるパターン精度向上には、ペースト中に含まれる原料粒子のサイズが最も重要な要素であり、現状の数μm以下の粒子が入ったペーストのナノサイズ分散粒子化が喫緊の課題である。 そこで、受入研究者のグループで開発してきた液相レーザーアブレーション法(液相中に設置した固体あるいは粉体ターゲットにレーザー光を照射してナノ粒子を生成させる手法)に取り組み、ナノペーストとして期待される安定化剤フリーの金ナノ粒子などのナノペースト作製に必要となる技術を開発してきた。具体的には、生成速度の向上、使用分散安定化剤量の低減、サイズ分布の単分散化を目指して、レーザー光学系や生成方法の最適化、作製装置のシステム化などに取り組んだ。 初年度は、ペーストとしての需要が大きい配線用材料であるAu、Ag、Cu、Ptなどの貴金属やCなどのナノペーストの作製が可能かどうかを、液相レーザーアブレーション法により検討した。その結果、照射レーザー光のエネルギーを小さくすることでサブミクロンサイズ球状粒子が生成することを見出した。特にCuに関しては、原料に酸化銅を用いて有機溶媒中でレーザー光を照射することにより、還元反応が起こり銅のサブミクロン粒子が生成することが明らかになった。
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