2009 Fiscal Year Annual Research Report
選択的逆転バイオセンサー応答を利用した自己組織化ジッパー・ナノ・バイオリアクター
Project/Area Number |
09F09607
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
小林 尚俊 National Institute for Materials Science, 生体材料センター, グループリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TIWARI Ashutosh 独立行政法人物質・材料研究機構, 生体材料センター, 外国人特別研究員
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Keywords | ナバイオリアクター / バイオセンサー / ジッパー構造様構造 / 上限臨界溶液温度 / コアシェル構造体 |
Research Abstract |
ナノ・バイオリアクターは、非常に感度が高く選択的かつ高性能なバイオセンサーのための広範なツールとなる。本提案では、ユニークな「ジッパー」構造を構築することで可逆的に逆転的に反応することができる次世代バイオセンサーを設計し、その動作確認を目的とする。ジッパー構造を構築するのに、ドナーとして(ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパン・スルホン酸)の分枝と受容体としてポリ(アクリルアミド)のような分岐からなる分子設計とする。この相補鎖は、上限臨界溶液温度以下では化学量論的に受容体-ドナー相互作用を誘起し収縮を起こす一方、上限臨界溶液温度以上では、受容体-ドナー相互作用が阻害されるためにゲル全体は膨潤する結果がえられると考えられる。この受容体-ドナー相互作用は温度依存的に制御できるため、本研究では、コアシェル型のナノリアクターのコア部分に酵素、相補的DNA、抗原などを配置することで温度変化に応じたナノバイオリアクターを設計し、高選択的高感度な新規バイオリアクターの創製を行う。本年度は、ジッパー構造を構築するのに最適なモデル分子構造の設計を行い、化学両論的組成比での刺激応答性に関しての膨潤-収縮挙動に関する検討を開始した。 1)初めに、水溶性高分子鎖である(ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパン・スルホン酸)の分枝と受容体としてのポリ(アクリルアミド)などのIPNゲル分子の合成を行ない、NMR、GPC,FT-IR、SEM、AFM、UVなどを持ちたキャラクタリゼーションを行った。続いて、2)合成したゲル材料の電気化化学的な応答挙動をCVにより評価した。現時点では、pHの変化に応答したCVの変化が観察された。ゲルの物理構造による影響が顕著に表れる傾向認められるため、今後作製方法を含めた検討を要する。
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Research Products
(4 results)