2009 Fiscal Year Annual Research Report
臨床化学・医薬品化学に於けるイオン付着マススペクトロメトリー
Project/Area Number |
09F09706
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
藤井 敏博 Meisei University, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JUHASZ Marta 明星大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | イオン付着 / d-金属錯体 / 赤外炉 / 熱分解 / EGA / 医薬品 / 化学反応プロセス / 質量分析法 |
Research Abstract |
本課題の研究テーマ遂行のための主要な構成要素となるイオン付着質量分析計(キャノンアネルバ製、IAMS400)に、発生ガス測定(EGA)用の直接導入プローブと赤外炉(Infrared Image Furnace, IIF)を接続し、d-金属錯体の医薬品を含む各種薬品を研究対象とし、マススペクトロメトリーを行った。 熱反応生成物をモニタリングしての反応過程の追跡をするという最も基本的なアプローチにより、反応過程を明らかにし、医薬品の薬効の機構解明を最終目的とするが、本年度は、シスプラチンの第2世代である制癌性白金錯体、ビタミンB,C等の熱安定性・寿命の評価に関する研究を行った。医薬品の品質を保証する上で、その熱安定性・寿命(Shelf-Life)に関する基本的な熱力学的データは、重要な情報となる。また熱分解反応場等での、多くの化学反応プロセス中の、反応物間の相互作用、二次分解反応やラジカルの役割を定量的に評価した。詳細な薬効機能と機構の解明につながる結果が得られつつある。 研究経費は、主に消耗費に支出した。旅費は、国内旅費と外国人特別研究員本人の海外での国際集会・国際交流の為に使用した。21年度は、61回のPittsburgh Conference(アメリカ、シカゴ)に参加し、2報の学会発表を行ってもらった。謝金についても、本人の為の研究補助(主に質量分析計の運転、測定等)、文献・データの整理・管理に使った。
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Research Products
(4 results)