2011 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットにおけるトラヒックの計測・解析と制御方法の提案・評価
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09F09718
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江崎 浩 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SILVERSTON Thomas 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Content Networking / P2P / Network Measurement / Large-scale experiment / Internet of Things / Information-Centric Network |
Research Abstract |
コンテンツネットワーキングおよびそのアーキテクチャを研究課題としており,ネットワーク計測およびトラフィック解析に関する研究を行っている.この研究課題に関連して,今年度は商用P2P-TVシステムの大規模計測実験を実施し,その実験結果から大規模な商用P2P-TVシステムの特徴とインターネットトラフィックへの影響を明らかにした.また,今年度は,コンテンツネットワーキングに関する研究のほかに,次世代ネットワークの研究にも取り組み,Internet of Thingsと呼ばれる分野にも貢献した.Internet of Thingsの分野では,東京大学によって気象情報収集のためにアジア各地に設置された"Live-e!"センサーネットワークシステムにより収集された大規模データの解析を目的としたJSPS/CNRSの共同研究プロジェクトに参画した.本共同研究プロジェクトの目的は二つの要素からなる.一つ目は,ヒートアイランド現象などの微視的な気象現象や台風などの巨視的な気象現象の調査をすることであり,二つ目は,故障や消費電力といったセンサー機器に関する新しい情報モデルを構築し,センサーネットワークをフューチャーインターネットの新しいアプリケーションクラスと位置づけトラフィックモデルを提供することである. なお,今年度遂行したコンテンツネットワーキングとセンサーネットワークの二つの研究分野を結びつけるため,センサーネットワークやコンテンツネットワークなど多種多様なネットワークにおいて,コンテンツ配送を実現するポテンシャルを秘めた新しい手法として,information-centric networkに取り組み始めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間中に,著名な査読付き学術論文誌への掲載および学会における研究発表を行うことができた.そのほか,WIDEプロジェクト(代表:江崎浩)内の研究者との共同研究を遂行するとともに,スペインの以前の共同研究者との共同研究を継続できた.さらに,本研究期間の成果により,The University of Lorraineの准教授に着任することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間は終了しているが,コンテンツネットワーキングについての研究を継続する予定である.より詳細には,Internet of Thingsの研究分野において,インターネットへ接続されたすべてのオブジェクトから収集されたコンテンツに焦点をあてている.この新しい研究トピックとして,フューチャーインターネットにおけるコンテンツ配送のクリーンスレートなアプローチであるinformation-centric networkに取り組む.さらにこの分野においての日仏間の協力関係を維持・強化していく予定である.
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Research Products
(3 results)