2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジア内陸部と島嶼部との文化・経済の考古学を通しての比較研究
Project/Area Number |
09F09723
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
屋嘉 宗彦 Hosei University, 法学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOLOTOVA Juliana 沖縄文化研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 沖縄 / 比較研究 / 国際研究者交流 / アジア内陸部 / 考古学 / 文化 / 経済 / 現在社会 |
Research Abstract |
本研究の主要な軸となるのは、いまだ十分に解明されていない沖縄の古代経済(新石器時代晩期・グスク時代早期)である。本研究の当面の目標は、紀元前10世紀から紀元12世紀にわたる時期の自然環境とそれに規定される経済資源の使用がどのようなものであったかを把握することである。この時期についての手がかりを掴むために、琉球諸島全域にわたってフィールドワークを行った。 自然環境と経済資源およびその使用を集約的にかつ深く分析し、経済的に狭く完結している沖縄の離島群を調査した。沖縄本島(例えば浦添貝塚、恩納村貝塚、具志川グスク、糸数グスク、勝連グスク、今帰仁グスク等)と先島(例えば浦底貝塚、船浦貝塚、神田貝塚、フルスト遺跡、ヤンバレ貝塚、崎枝赤崎貝塚等)を見学した。その様々な場所の環境を分析し、空間考古学的な分析をした。一方では沖縄本島の新石器時代晩期とグスク時代早期の関係、他方先島の先史時代と原史時代の関係を理解した。 沖縄本島、沖縄本島周辺島嶼、宮古島、八重山諸島(石垣島、西表島、竹富島、波照間島)を対象に考古学的調査を実施し、古代経済の変遷の段階区分を行うとともに、現代社会にのこる古代経済の影響に基づいて、科学概念や具体的な結果等を出した。 先の研究では、以下の結果を出した: 1.沖縄の旧時代の考古学の全体的な観念(新石器晩期とグスク時代の早期) 2.沖縄における物質文化の発展の主要な時期の判断・全日本の考古学に使用できる研究方法の創作 3.日本とアジアの考古学に使用できる方法の創作 4.ユーラシアの大局観に日本の考古学の観念 さらに、日本、中国およびヨーロッパの科学出版物のために、さまざまな論文を準備している。 フィールドワークを行った際に、日本学術機関(東海大学、石垣市博物館等)の研究員と新しい交流も始まった。
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Research Products
(5 results)