2009 Fiscal Year Annual Research Report
加齢と運動が単一運動単位活動と大脳皮質運動野の機能に与える影響
Project/Area Number |
09F09756
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中澤 公孝 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAVENDER Andrew 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 有酸素運動 / 大脳運動野 / 可塑性 |
Research Abstract |
加齢に伴って筋神経系機能は徐々に低下する。それらは高齢者の転倒確率の増大に関連することは間違いない。加齢に伴う筋神経系機能の低下を抑止するためには定期的運動が有効である。しかし、神経系、とりわけ大脳運動野のトレーナビリティー、可塑性が加齢に伴ってどの程度変化するのかが十分に明らかになっていないため、有効な運動処方は未だ確立されていない。本研究はそのような観点から、加齢に伴う大脳皮質運動野の可塑性の変化およびそれに対する運動の効果を明らかにすることを目的とする。この目的に接近するために、高齢者を対象とし、有酸素運動トレーニングが運動野の可塑性に与える効果を調べる。平成21年度は、外国人特別研究員の来日から実質3ヶ月の研究期間であった。そのため、実験系のセットアップと予備実験を行なうまでにとどまった。しかし最終的に20名以上の被検者を対象とし、大脳皮質運動野の可塑性を調べる実験を行なうことができた。具体的には、経頭蓋磁気刺激法によるpaired associative stimulation(PAS)を用い、脳の可塑性を評価する実験を行なった。これによりトレーニング前のコントロールデータを取得することができ、次年度の本実験を行なう準備がほぼ完了した。
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